霊松山好運寺

当山は山号を霊松山といい、宗旨は(宗派)は禅宗の臨済宗妙心寺派に属し、本尊は如意輪観世音菩薩を奉る。
 創建当時は室町幕府が滅亡し、戦国時代の最中に、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康が活躍した時代で詳細は不明な点が多いが、黒田代官所跡の近く(現在地より約1km西の菊川市下平川95番地の1)にあった。今では墓地のみがある。
 開山当初は、真言宗に属し、中途、臨済宗建長寺派に転じ、後に転派して妙心寺派に属したのが今から約300年前の事である。
 開山は春巌和尚で天正13年(1585年)3月17日に示寂したと記されている。戦国時代の高天神城の戦(1571年~1581年)で甲斐の武田氏と三河の徳川氏の激しい攻防が3度あり、当山はその戦乱にも巻き込まれ、また度重なる大水害が毎年あり、堂宇・古文書も焼失し荒れ果てた。この惨状に、代官所の黒田家の祖先である黒田正次氏が現在地に創建開山桂獄大和尚を迎えて復興させた。
黒田家の古文書に、当山は遠く第106代正親町(おおぎまち)天皇の代、天正13年に中興開基したと記されている。よって当山は2020年頃に開創450年を迎えるのである。
当山は安政の大地震(1854年12月23日)で甚大な被害を受け、本堂・庫裡等は古材を使い再建されたが、長い歳月を経て損傷し、庫裡は昭和50年(1975年)、本堂は平成2年(1990年)に全面改築された。
当山は恵山大和尚や先々住職の卓応和尚等の立派な祖師が住山しており、「卓応記」によれば『後世に三傑有り。桂嶽・牧嶽・恵山なり。』とあり、現19世住職は墓地や境内整備を行い当山の護持のために全力で尽くしている。

・山号 霊松
・寺名 好運寺
・宗派 臨済宗妙心寺派(禅宗)
・本尊 如意輪観世音菩薩
(好運如意輪観世音菩薩)
・住職 松浦 徳道
     (とくどう)
・住所 静岡県菊川市下平川4944
・電話 0537-73-3056


霊松山好運寺マップ